週刊「7つの週刊」日本元気化計画 元気には原則があった!
北原照久氏|いつも、今が人生の最盛期だと思えば元気になる!

「生きていることに感謝しながら、今が人生の最盛期だと思って生きれば元気になる」と北原照久氏は話します。

北原照久(きたはら・てるひさ)

株式会社トーイズ代表取締役、株式会社トイズプランニング代表取締役、横浜ブリキのおもちゃ博物館館長。世界的に知られるブリキのおもちゃコレクター。現在7館の博物館を運営。テレビ東京『開運!なんでも鑑定団』レギュラー鑑定士およびTBS『ジャスト』のコメンテーターとして知られる。著書に『北原照久の箱絵図鑑』(実業の日本社)、『20世紀我楽多図鑑』(PARCO出版)他

●感謝することから始めよう

 「体は食べ物で作られる。心は聞いた言葉で作られる。未来は話した言葉で作られる」のですから、物事はポジティブに考える必要があります。駄目だ駄目だと言っていたら、できるわけがありません。特にリーダーは「やればできる」といったポジティブな言葉が必要です。ナポレオン・ボナパルトの「リーダーとは希望を配る人のことだ」とありますが、絶対そうです。希望を配らないで、下に働いている人たちが元気になれるわけがありません。
 僕たち団塊の世代は、戦争を知らない子ども達ということで生まれ育ってきました。戦争は知りませんが、その傷跡は知っています。鹿児島県の知覧特攻平和会館に行ったとき、少年兵の言葉、遺言、辞世を見たらたら、もう感謝するしかありませんでした。1036人もの若者が、生きたくても、国のため親のため誰かのために、自分の命を引き替えに、未来を思って亡くなっておられます。
 その人たちの遺言や辞世には、愚痴やぼやきがありません。「有り難き、日本に生まれて役立てる、その喜びに我は行く也」ということを、17歳や18歳の若者がどうして言えるのかと考えたときに、僕は絶対これを感謝しなければいけないと思ったのです。僕は戦争には参加していませんし、そんな偉そうなことを言うなと言われても、自分が何に感動したかを伝える義務があると思っています。

●喜んでくれる習慣を身につけてハッピーになる

 そこで、僕は鹿児島県南九州市の観光大使になって、毎年8月15日に知覧で講演しています。多くの人、若い人たち来られます。若い人たちがそういうことを知ることによって、生きているのではなく、生かされているという感謝の気持ちが湧いてくると思います。
 生きていることに感謝しながら、一歩前に踏み出すように努力しなければいけません。まず自分が変わり、そして、本当に自分たちがワクワクすることや楽しいことを考えながら、周りの人が喜んでくれる習慣を身につければいいのです。そうすれば、皆がハッピーになれる。自分だけではなくお互いがWin-Winになり、元気になることができます。

●人生は今が最盛期と思って生きる

 先日、64歳のダイアナ・ナイアドさんという女性が、サメやクラゲがいるキューバからフロリダまでの177キロの海を53時間かけて泳ぎ切りました。ヘロヘロになりながら「私は3つ伝えたいことがある」と言い、「1つは、決して決して諦めてはいけない、2つ目は夢を実現するために年齢は関係ない、3つ目はチームで達成した」ということでした。
 夜真っ暗なときに、先導する船のライトに向かって泳ぎ、食料や水などのサポートを受けたから実現できたということです。「私、なんでこんなことやってるのかしら」と思いながら泳いでいたと思うのです。走馬燈のように人生を振り返りながら、「決して諦めない」、64歳ですから「年齢は関係ない」、そして「チーム」という言葉が出てきた。
 もっとも格好が良かったのは、その3つを伝えた後、「私は20歳のときから何回もチャレンジしてきたが、今回初めて成功した。だから私の人生において、今が最盛期だ」と、64歳の女性が言ったことです。あれ感動して泣けました。いつも、今が人生の最盛期だと思えば、元気になることができるのです。(談)

●インタビュー


西川りゅうじん氏 商業開発研究所レゾン所長
竹村富士徳氏 フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社取締役副社長