第3の案
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1読者の皆様へ読者の皆様へスティーブン・R・コヴィー博士の最新刊『第3の案 成功者の選択』を日本の読者の皆様にお届けできることとなり、たいへんうれしく思っています。コヴィー博士は大の日本ファンです。現在は執筆に専念し講演活動は控えていますが、二〇一〇年と二〇一一年の夏に日本を訪れ、東京で多くの方々をお迎えして講演を行いました。このイベントで熱烈に歓迎されたことが物語るように、コヴィー博士は常々「7つの習慣」の原則は、日本で特に反響が大きいと話しています。『7つの習慣 成功には原則があった!』は、日本において現在まで一五〇万部の販売部数を記録し、長年にわたり影響を与え、いまなお広がりを見せています。「7つの習慣」の考え方に基づく研修プログラムにも毎年何千人もの方々が参加され、参加者は今でも年々増えています。本書『第3の案 成功者の選択』は、コヴィー博士のライフワークの集大成とも呼べるものです。本書の中でコヴィー博士は、私たちの周囲で起きているほとんどの対立は「私の側」対「あなたの側」という二つの側に分かれるとしています。コヴィー博士が説く『第3の案』とは、人や組織の対立を解決するために、こうした二つの側のどちらかという「二者択一」のマインドセットを超え、どちら側の案も上回る新たな「案」のことです。私たちが対立する問題を解決するためには、この新たな「案」に到達することが必要であり、この新たな「案」に到達するためのパラダイムとスキル、あらゆる人間関係、ビジネス、家族、社会、さらには国家にも、これまでにない画期的な成果を実現する鍵、それが『第3の案』なのです。ビジネスの世界においても、「既得利益を守るべきか、それとも新規事業に挑戦
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